八丈島ツアーオフ報告、2日目。この日はぶりさんご夫妻の車にeribowと2人でコバンザメさせていただくことに。

天気予報はくもりだったけど、昨日に引き続き快晴!
宿の庭に出るといつもいい香りがする。一番香りが強いのが写真手前にうつっている「ハチジョウイボタ」(ガイドブックで調べた限りそうだと思う)。キンモクセイの仲間かな、と思っていたらやっぱりモクセイ科。夜に庭に出たときは、この花の香りに酔ってしまった。

そして至る所に大きな百合。花屋で買ったら高そう〜な立派な百合が雑草のようにあちこちに生えている。この花の香りにもうっとり。他にも花がたくさんあって、八丈島全体が、花の香りにつつまれている気がする。植物ネタ、また改めて書こうかな。

そして今日も作務衣姿でバイクにまたがるダン之助さんとたまこさん。かっこいいっ! バイク運転できるのっていいなあ。
朝食後、さっそくドライブ開始。見学施設はまだ開いていないので、八丈富士をぐるっとドライブ。こういうのはバスではできないんだよね・・・ぶりさんご夫妻に感謝!

この日は私もeribowも木綿着物を長襦袢なしの「浴衣仕様」で着てまわる。亜熱帯だから暑いかな、と思っていたのだけど、山のドライブはむしろ寒いくらいだった。天気も曇ったりざっと降ったり、ころころ変わる。でも、建物に出入りするタイミングがよくてあまり降られずにまわれた。

途中で牧場に寄る。昨日から魚づくしの食事に飽きてきた一行は「肉!肉!」と過剰反応。乳牛みたいだけどね(笑)。
eribowと2人で牛乳試飲。加熱しすぎてないおいしい牛乳だった。

牧場にある展望台から。広々してて気分がいい。山も海も同時に楽しめるのが島のいいところだよね。
このへんで施設開館時間になったので、八丈島歴史民俗資料館へ。外観がすごくしょぼく見えたけど、展示は充実していた。

もちろんここにも黄八丈資料。
写真は江戸時代の柄見本、永鑑帳。幕府に納める黄八丈は、細かく柄をオーダーされていて、正確に織れていないと検査でひっかかったという。それで織りの技術が向上したというけど、大変な思いをして織っていたんだなあ・・・

養蚕の展示もあった。黄八丈が生まれる前、白生地を生産していた歴史も古いようだ。製糸の道具もたくさんあった。今は糸は他から運んでいるようで、島で養蚕はみかけなかった。

次に八丈植物公園へ。ここも広々。島全体が植物公園みたいなものだけど・・・

でっかいハイビスカスをはじめ、南国の花が咲き乱れる温室もあった。花の下でeribowと写真を撮りあう。植物が面白いので、今年5月に出たばかりだという「八丈島の植物ガイドブック」購入。

そして、ここにも黄八丈の展示があった。古い生地見本。年月で色あせているとはいえ、やっぱり魅力的だ。
ここで、食事していったん宿に戻る。
eribowと寝っ転がって(カルタ結びは便利!)ごろごろしていたら、いつの間にか宿の玄関でお茶会が始まっていた!

ぶりさんとダン之助さんがお茶道具持参(お湯をわかす道具まで!)していて、実は野点を目論んでいたらしい。外で適当な場所がなかったので、宿の玄関でお手前が始まったというわけだ。私とeribowもしっかりご馳走になる。美味しかった!
でも、これって結構怪しい団体・・・他のお客さんいなかったからいいけど(?)。

宿の話を書いていなかったけど、ダン之助さんが押さえてくださった「
やましたのお宿」に泊まった。向かいは土産物屋で、ここで機織り体験ができる。
もちろん、ここの機織り体験はメインイベントのひとつだ。前日に覗いたときは誰もいなかったので油断していたのだけど、いざ体験! とお茶会後に出かけてみたら4台の機が満席状態。飛行機の時間を気にしながら織ることになった。

これが最後のイベントなので、もう荷造りも終え、帰る体制(半襟付き)に。袂が邪魔になるだろうと踏んで、ちゃんとたすき(腰ひも)も準備してきた。
機織り体験は2500円で、コースターひとつつくる。所要時間はだいたい1時間。はたでみていると簡単そうなのだが、やってみると案外難しい。片手で糸を軽くひいてキープ、もう片手で手前に機をうつ、足で糸を組み替える、またうつ、糸を通す、の繰り返しなのだが、ついつい糸をキープする手が留守になってしまうのだ。

けど、とても面白い! 糸の色を変えてデザインしていくのも楽しくてはまりそう。4日間工房にこもって帯を織り上げて帰った観光客がいたそうだけど、それやってみたいなあ。
着物で織るのは絵になるねえ、と店のご主人に褒められた。えへへ。
だんだん手慣れてきて、まあまあそれなりの作品(?)ができた。すぐに機からはずせないので、後日送ってもらうシステム。楽しみだなあ。

染めの工房は2つしかない、と聞いていたのだが、ここでも染めをやっているというので染めた糸を見せてもらった。
黄八丈の黄色! 写真うまく撮れなかったけど、媒染前のも見せてもらった。コブナグサで染めただけではまだぼんやりした黄色だが、灰汁で媒染すると黄金色に発色する。ああ、その現場をみたい!

樺色もあった。この色好きなんだよね。これで黒が揃うと黄八丈の三色。黒の染めは有名な沼ツケ(沼の泥につける)で媒染するのだけど、これがなかなか難しいよう。色は美しいが糸が弱くなるとも聞いた。
なんだかとっても濃い旅だった。忘れないうちに、と旅の流れを超特急で書き飛ばしたので、あとで補足するかも。eribowが
「もっと!着物遊び」で詳細レポ書いているので、興味のある方はそちらを参照してね。