2006年10月13日

着物業界、再編か

 もう随分古い話になってしまいましたが、何ヶ月か前、着物大手業者が潰れたそうで、話題になっていましたね。私にはご縁なかったけれど、ありがちな、不評の(苦笑)、強引高級呉服店だったとかなんとか。私も別の店で相当ヤな思いをしたことがあるので「自業自得‥」的な感慨を覚えたものです。
 それでも、私の「お金かけない」プロパガンダ(宣伝)、リサイクル着物屋愛好が、巡り巡ってかの呉服店を潰したのではないか、と思うと、そこに勤めて生活の糧を得ていたはずの従業員の方々にはなんだか申し訳ないような気もしました。

 私の着物欲に火が点いたのは2年前です。積極的に着物を着る生活を目指し、どんどん着物を増やしていったのは1年前からです。その間に、日本全国きもの日和のイベントが始まり、浴衣が売り上げを倍々ゲームで伸ばし、雑誌『七緒』が創刊されました。リサイクル着物チェーンは破竹の勢いで増え続けています。
 確実に「安くて日常的な着物」の世界が広がりつつある時代の流れを感じます。そんな中で、「高くて非日常的な着物」の商売が一段とシビアになるのは、仕方のないことだったのかなぁ。

 その一方で、無料で着付を習ったご縁の日本和装は、なんと新興証券市場に上場!(@_@; 聞いてないよ!(^^# あーあ、陰に日向に応援してきたのに‥こんなことなら未公開株でも買っておきたかったなぁ(やけくそ)。
 まるで光と陰、明暗わかれましたね。こちらの成功も、「安価」「日常化」の流れに沿っていたからこそ、だと思います。

 自分の周りでゆっくりと始まっていた地殻変動が、目に見える形で噴出した感のある倒産&上場事件でした。今私が感じている、着物ライフを巡る微かな流れが、これから1年後、数年後、どう生まれてくるか、興味深いところです。


posted by eribow at 23:05| Comment(8) | TrackBack(0) | 着物つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>巡り巡ってかの呉服店を潰したのではないか
についてですけど、違うと思いますよ〜(私は)。
そもそも客層が違うだろうし…
多分、ですけど、多くの普段着物フリークになる人は(皆とは言わないけど)
安い物がなければ最初からキモノの世界に入ってないと思うんです。
それか、親や祖父母から受け継がれているか。

…とか言って私は、呉服屋でえらい目に遭わされてから
悔しくて、なにくそ〜〜! と知識を集め
そのうち普段キモノに走ったってクチなんですけどね(笑)
そうじゃなければ、キモノにそっぽを向いていたと思います。

だから、やっぱり、倒産は自業自得ですよ。
どの世界でも、信用されない企業は潰れて当然です。
洋服だって、ユニクロがあっても高級ブランドは潰れないじゃないですか(笑)
潰れて欲しくないのは、本当にいいものを適切な価格で発売しているところですね。

私も、もうすぐキモノを着だして1年になります☆
きもの日和は、私が始めて「普段着物」に触れたイベントなので、ちょっと思い入れがあります^^
今年は2日間だそうですね〜楽しみです!
Posted by たまご at 2006年10月14日 02:35
たしかに呉服業界の再編は密かに進んでいるらしいですね。
ただ、伝統工芸としての着物という観点からは明らかにマイナスです。大型量販店が倒産するということは、問屋も打撃を受け、連鎖倒産にも繋がりかねない。ということは年金があって初めて成り立っている細々とした経営を行っている織子さんや染物屋さんも廃業に追い込まれる。それじゃなくても皆さん高齢の上、ビックリするほどの安い賃金ゆえに後継者も育たない・・・再編どころか消滅しかねませんね。
Posted by 中村屋ダン之助 at 2006年10月16日 00:31
日○和○株は、上場以来ずっと初値割れてますね。買わなくてよかったかもですよ。着物販売の仲介手数料が収入の8割というモデルは特段新しいビジネスモデルでもなく、市場全体の拡大が描けるわけでもないですね。無料教室ただ乗りするほうが賢いと思う人は多いだろうし(笑)。

所詮、4ヶ月で目を養うなんて無理です。
薦められたものを買う羽目になる。長い間着れて無駄にならないもの、質のよいものを手ごろな値段で買えるしくみをつくり、消費者に支持され続けることが肝要ではないかと思います。でないとブームが終われば、ということになりますよね?

銀座のきしやも山野holdingsの傘下にはいったし、バブルの頃に数千万円という着物を売りまくった有力問屋も今はなく、数々の問屋が再生にはいるという状況下で、多くの中間業者も、職人も淘汰されました。でも、本当に腕のいい職人や工房は、細々ではあるけれど、生き残っています。本当にいいものを買う人々は少数であることは、今も昔も変わらないと思うのですよ。そういう力のある問屋が昔面子をかけて作ったすばらしい品々が、長期在庫となって眠っていまして、賢い呉服屋さんはちゃんと集めてます。しかも、その道を極めた工房というのは、今でも消えることなく作り続け、お客は減ってはいるけれど永く支持されているのです。最近も、さる工房が、20数年前にみて深く感銘をうけた見事な友禅をつくりつづけているとわかって、京都の底力ってのはすごいものだと、ほとほと感心した次第。世の中には、ちゃんと目があいている人がいるんだなと








Posted by 百福万福 at 2006年10月16日 10:57
元々、「普段着派」は「礼装着物」の顧客じゃなかったし、カウントされてなかった筈だから、カウントされていない人数がいくら増えたからといって、「礼装着物」の方には影響しなかった筈。
強いていえば、この「普段着派の増加」が「礼装着物派の増加」に直結するんじゃないかと勘違いもしくは短絡して、販売拡張したってことは問題なのかもしれない。
でも、それは「普段着派」が悪いわけじゃないもの。勘違いする方が悪いのだもの。
強いて「着物業界の再編」としては、普段着着物がちょっと入手しやすくなったかなってとこ。
それが「近所で手に入る」じゃなくて、「ネットで手に入る」ってとこが「再編」かと。
以前なら、いくらその店の評判を聞いたからって、「でも、到底行けない場所だし」て終わってたような遠い土地の呉服屋さんにオーダーできるってのは、まさに再編。
私のオーダー先って、山形、静岡、京都、大阪、神戸って状態だもん。もちろん、近所の呉服屋とか勤務先に近い銀座近辺もチェックしてるけど。
Posted by 優妃讃良 at 2006年10月16日 17:05
皆様、コメントありがとうございます!

>たまごさん
>洋服だって、ユニクロがあっても高級ブランドは潰れないじゃないですか(笑)
あ、なるほど(爆)

ただ、洋服は業界自体が「厚い」ので
チープブランドからエギュゼキュティヴブランドまで
幅広く生き残れるのに対し、
和服業界は、限られたお客を取り合ってるような気がしたのでした

昨年のキモノ日和がデビューとは思えない
自分らしく楽しい着こなしですよ〜(^^) ミナラウワ

>中村屋ダン之助さん
伝統工芸を支える人を支えられない我が身が悲しいです(-_-;
歴史を紐解くと、文化には「パトロン」が必要だったりしてますよね
どういう形がいいかは今はまだ思いつきませんけれど、
経済の流れの中でちゃんとそういう方々が守られるような
仕組み?流れ?が必要だと思いますねえ‥

>百福万福さん
初値割れしてるんですか?A(^^;
じゃあ、押し目買いしようかな(爆)
あーあ、あくまで日本和装に甘い私です(苦笑)

今日、下落合染の町オフに行ってきましたが、
伝統を受け継ぎ続けているベテラン職人(おじいさん達)と、
それをさらに担う若手職人(おじさん、お兄さん、お姉さん達)が
ともにいて、とても心強く感じました
そういうイベントを催すこと自体、前向きで勢いがあるってことですよね

京都は行ったことないですが、日本文化にとって心強い町ですよね!

>優妃讃良さん
近所のリサイクル屋も、ネットのお値ごろ良品も、
ともに既存呉服業界にとっては、再編の風だったと思います

たまごさんも優妃讃良さんと同じ観点でお話されてますけど、
実は私は「普段着物派」と「礼装着物派」は全く別だとは思ってないのです
「業界再編は私のせい?」は、もちろん誇張した冗談ですけど(笑)、
ちょっとは本気なのよ

お金に関わらず「着物を楽しむ」という習慣がつけば、
いつかは礼装業界にも関わります
例えば、着物を着るようになったからこそ、
「結婚式は着物で出よう」「子供の卒業式は着物にしよう」
と私は思うようになったわけです
あと、「裾野は必ず頂上に影響する」と思っているのね
例えばあるスポーツがブームになったとする(例:サッカー、スケート)、
子供達がスポーツ教室へ大勢通うようになると、
オリンピックで強くなる‥そんな感じ?(笑)
だから「高級呉服業界の成り行き」と「激安着物ライフの拡大」は
無関係ではないと思ってるのです
まあ、それについては、また語る日もゴザイマス(鼻息)

いずれにしても、
>潰れて欲しくないのは、本当にいいものを適切な価格で発売しているところですね。
Posted by eribow at 2006年10月16日 21:30
言い方が端折りすぎちゃいましたね。
「礼装着物派」というのは、「着物は振袖『だけ』着る。だから、振袖を買う=初めて着物を買う=二度と着物は買わない」って意味でした。着物の知識も小物の知識もない人に、腰紐から足袋に草履にバッグに髪飾りまで、なんなら着付けサービスまで綺麗にセットして提供しましょうって売り方。
二度とそのお客はそこで買い物しないと思うから、阿漕なことだってやってもいいなんて
いう業者もいたらしい。
「普段着着物派」が振袖や訪問着を買う場合って、こんな店でこんな買い方はしないと思うのですよ。
肌着類や腰紐、足袋は持ってるんだし。
帯、帯揚げ&帯締め、草履&バッグ、コートなどなど、バラバラに行き着けの店で買うなじゃないかと思う。
母と祖母が私の成人式に揃えた着物って、そうやって全くバラバラに調達されました。
長襦袢はバーゲン品を祖母が縫いました。
eribowさんも、木綿着物作ったのだから、長襦袢だって縫えますョ。
ってなると「セットで、お仕立て代込みでこのお値段なんです」ってのって、買わないものも出てくる。

だから、「普段着派」は、礼装を求めるのでも、贔屓の呉服屋で選ぶようになることはあっても、「振袖屋」でセット物を買うことはないんじゃないかなって思う次第です。
というわけで、「普段着派は振袖屋のお客にはなりえない」と思った次第です。

例えるなら、サッカー熱が嵩じて、サッカーをやる子が増えると、チャチな「サッカーセット」や「もどきボール」が売れなくなるとか、知識の希薄な「もどきサッカー教室」は流行らなくなるって感じかな。ホントにやるなら、本物を使うし、ちゃんとしたコーチに習うでしょ。

だから、着物好きさんの行く店と、今回のように潰れてしまった店とは、まったく無縁なんじゃないかなって思うのです。
Posted by 優妃讃良 at 2006年10月17日 17:01
ユニクロの例えはちょっと極端でしたが(笑)
優妃讃良さんの意見に近いです。
私もキモノの世界に親しみを感じ始め、礼装キモノも欲しいなと思いますけど
悪どいことをする企業のキモノなんて買いたくないですから。

消費者が賢くなったおかげで、ずるいことする企業が潰れるなら
(長い目で見れば)良いことだと思います。
ずるいことしてる企業のおかげで、呉服屋は怖いところ、なんてイメージがつくなら
それこそ業界全体には打撃があるでしょう。
私だって一歩間違えば、もう一生呉服屋に寄りつかなかったと思います。
だけど普段キモノに出会えたおかげで、礼装でもキモノを着たいなって思えたんです。
そのために、良い呉服屋さんを探したいし、応援したいなとも。

本からのうけうりですが、私の信条としていることに
「毎日の買い物が、その店(企業・生産者)に対する投票」というのがあります。
あるお店である商品を買う=それを支持してます、というメッセージです。
だから、キモノに限らずですが、値段の高い安いだけで選ぶのではなく
心のあるお店から、買いたいと思っています^^
Posted by たまご at 2006年10月17日 20:06
優妃讃良さん、たまごさん、再びレスありがとうございます!

>優妃讃良さん
あー、「通りすがり客」からボるパターンですね
観光地のレストランが高くて不味い、みたいな(^^;

私が関わった「高級強引呉服屋」は、お得意様向け旅行を企画したり、
リピーター(贔屓客)を作る努力をいろいろしていたので、
「売りっぱなし」のイメージは思い浮かんでなかったのでした

>たまごさん
>「毎日の買い物が、その店(企業・生産者)に対する投票」
あー、それ正に私もそう思ってます
食べ物で言えば、よいものを良心的に供給しようとしている
生協・生活クラブに惚れ込んでいて、
若干高いんだけど、ヘビーリピートしてるし(月何万も貢いでる!)、
人にも折に触れて勧めてます

そうです、私は単に激安を狙ってるだけじゃないのよ(-_☆
←主張してる
Posted by eribow at 2006年10月18日 21:21
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。