2007年09月19日

幸田文の『きもの』やっと読んだ

 ついに読みましたよー。
 タイトルが着物ずばりそのものだし、幸田文といえば着物好きの間では名前が挙がるし、すでにmizuhoも言及しているし、着物病患者やっていればいずれは読む運命よね〜。

 予想に反してというか、期待しすぎだったというか、別に「着物のお話」ではなく、家族を中心とした人間関係の物語でありました(^^;  いや、着物の描写が微に入り細を穿ち繰り広げられてると思ったからさー(笑)。あるいは林真理子の着物本(あれはエッセイか)のように、怨念?執念?にも似た着物話かと思って。
 でも、考えてみれば、当時の感性では、私が今抱いているような特殊な憧憬ではなく日常のものだったわけよね。すごく素敵で大事なもの、になるのは、逆に「失われて」からなのではないだろうか。まあ、そうはいっても、当時だからこそ「晴れ着」のインパクトは強かったようですし、日常着への「こだわり」もありましたが。

 いろいろな着物「常識」が面白く、目を皿のようにして、当時(明治〜大正時代)の衣装風俗観察いたしました。今よりずっとゆるやかだったろうと思われることも、今以上にずっとうるさかったことも、交じり合っているようでした。
 着物に対する感性だけでなく、人生そのものに対する感性も、もちろん現代とは違っていて、そういったところを併せて観察するのも面白かった。

 ツッコミ所満載なので、何話かに分けて、気になったネタを書いて行こうと思います♪

 震災忌 焼けし明治の 布(きれ)思ふ 〜衿女
posted by eribow at 18:07| Comment(2) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月21日

「染めと織りと祈り」を読む

 実はたまっている本ネタ。また仕事が忙しくなってしまったので、ぼちぼち書いていこうと思う。

染めと織りと祈り.jpg 『染めと織りと祈り』立松和平著、アスペクト発行。2000年に出た本なのに、アマゾンではもう在庫がなく、ユーズド商品で手に入れた。あとで調べてみたら出版元からはまだ手に入るようだ。

 これは前に書いた、「きもの紀行」に先行する本。「美しいキモノ」への連載をまとめたものだ。連載開始から5年分がこの本になっている。
 このときのテーマは「若手の染織家を激励する」だったようだ。なので、「きもの紀行」より幾分、文章に力の入った印象を受ける。
 20の工房が紹介されているが、それぞれ「これから」を感じさせて元気が出る。染め織りの手法が詳しく紹介されていて、それもとても面白い。

 ただ、写真が小さくてモノクロが多いのがちょっと不満。連載時に写真に力を入れていなかったのかな・・・
 
 好みとしては「きもの紀行」のゆったりした世界感の方が好きではあるんだけど。多分、連載が続くうちに、立松氏自身が作り手に思い入れるようになっていったのではないかと思う。どちらの本も作り手の言葉の引用が多いんだけど、「きもの紀行」のほうが、いまそこで話しているかのような空気感があるのだ。

 これも、読むと工房に行きたくなる本。ああ、行きたいところだらけだなあ。
 
posted by mizuho at 23:42| Comment(3) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月07日

「きもの紀行」にはまる

 八丈島ツアー参加を決めてから、染め織り関係の本を読みあさっていた。島にまで持ち込んでしまったのがこれ、立松和平の「きもの紀行」

きもの紀行.jpg これで「め由工房」の山下八百子さんのことを読んだのが工房を訪ねるきっかけになった。

 もともと「美しいキモノ」で連載されていた工房めぐりをまとめ、加筆した本。大倉舜二さんの写真も美しい。
 立松さんの本は実はあまり読んだことがないのだが、このエッセイはとても読み応えがあった。「一枚の布には山河がしまい込まれている」という書き出しからもうぐっとくる。染めや織りをやる方の言葉がすごく生き生きと書き写されている。手仕事の大変さややりがいが伝わってくる。バックグラウンドや歴史もよく調べてあって発見も多い。

 自分でも行きたい、という思いも強くなった。今回実際工房を訪ねてみて思ったのは、編集者がお膳立てして、有名な作家が来るとなればやっぱり工房は「よそ行き」になるのだろうなあ、ということ。やっぱり自分の足を運んで初めてわかることが多いよね。
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2007年05月31日

「きものの花咲くころ」の衝撃

 着物本がどんどんたまる今日この頃。本棚から本があふれてしまい、ついに先日、段ボール数箱分の本をブックオフに引き取ってもらった。ただ、引き取ってもらったのは「着物関係以外」の本で、あいたところにまた着物本がたまっていくんだけどね。

きものの花咲くころ.jpg 最近面白かった本をぼちぼち紹介していこうと思う。まずこれ、「きものの花咲くころ」。
 「主婦の友」90年の知恵、というサブタイトル通り、大正・昭和・平成と続く「主婦の友」に掲載された着物関係の記事をピックアップしてまとめたもの。eribowがこの前から話題にしている「着物はどうして普段着でなくなったか」のヒントも山ほどある。
 今読んでも新鮮な便利グッズの提案が大正時代の記事にあったりしてびっくり。ああ、ほんとに知らないことが多いなあ。戦前・戦後でかなりの変化があったことは想像がついていたけど、実例として写真が出てくるとやっぱり新鮮な驚きがある。「昭和のキモノ」を読んだときもそうだったけど。

 浴衣についての記事で面白かったのは、戦前は名古屋帯に帯締め・帯揚げがスタンダード、戦後半幅帯になったということと、浴衣は何度も洗うので、一夏で着つぶしていたということ。一夏ごとに新調して、秋になったら寝間着になり、そのうち雑巾やおしめになっていたのかな? 
 昨年の夏、家でずっと浴衣を着て数日おきに洗っていたら、やっぱりよれよれで外には出られない感じになってしまったので、そのへんはなんだかよくわかる。昨年の浴衣、寝間着用に加工しようと思って、そのままほってあったりするが・・・

posted by mizuho at 23:09| Comment(8) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月25日

七緒・三度目の浴衣特集

 創刊号に感動して以来、買い続けている「七緒」も10冊目。本棚の中で存在を主張するようになってきた。読み捨てする金額でもないし、何度めくっても楽しめるのでたまっていくんだよね・・・

七緒vol10.jpg そして最近出た10冊目は、3度目の浴衣特集。やっぱり夏は浴衣ネタになるのか・・・もう2冊もあるので買うのやめようかと思ったんだけど、ぱらぱらめくってやっぱり買うことに。

 1回目(vol.3)は「大人のゆかた」、2回目(vol.6)は「ゆかた塾」、そして今回(vol.10)は「ゆかた上級生」。ちょっとづつステップアップしているところが絶妙だ。実用書としては、前の2冊の方が充実している(個人的に役立った感が強いのはvol.6)けど、今回の号も前の2冊を読んでいるという前提でちゃんと読みでがある。浴衣の中でもTPO、ちょっとした補正技、名古屋帯を合わせる提案、などなど。男ものが入ってきたのも(モデルのキム兄、なかなかいい感じ)新鮮。しかし来年のネタ、まだあるのかなあ・・・(余計なお世話だが)。

 こういうの読むと、単衣を通り越して浴衣着たくなってしまう。ああっ、その前に仕立てねばならない浴衣反物があったっ!
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2007年05月20日

着物の変遷考

 ただ「きれいだから」「素敵だから」着たいと思い、ただ着るだけで嬉しかった当初からだんだん変化して、いやでも耳に入ってくるいろんな「声」から「着物/和服って何?」と考えてしまう日々が続いています。
 その声の一つは、着物を愛好する側からの「このような着姿が美しい」という主張。もう一つは、着物を着ない側からの「着物着るなんて酔狂だね」という風当たり。「和服はきちんとor正しくor美しく着なきゃ」にせよ、「現代人なんだから洋服着なきゃ」にせよ、私のテキトウ着物スタイルとひっかかることもしばしばです。mizuhoをはじめ「幼稚園や学校での着物」という話題にあるように、お仲間の皆さんの体験も共通するものが多いようですね。
 で、理屈屋のeribow(^^; としましては、須(すべか)らく衣服というものは変遷していくものであって、「正解」はない、ということを裏付けるべく、「着物の歴史」に興味が強くなりました。現代の和服のほぼ原型と思しき江戸時代の和服を浮世絵で観察し、現代の「正統派」着物が成立した明治〜敗戦後までの流れを分析し、そもそものルーツとしての「呉服」の受容について興味をわかせる‥といった按配です。

 その一環で、とある本の中で、「おはしょりというのは、屋内で“おひきずり”で暮らしていた女性が、外出する際にたくし上げたのが由来で、そもそもは屋内でおはしょりはおかしい」という歴史的指摘を読み、服飾研究家・高田倭男(たかたしずお)氏を知るところとなりました。

服装の歴史 『服装の歴史』、中央公論新書、1,200円(税込)。

 そうだよ、行き当たりばったりで着物のことを考察するんじゃなくて、こうなったらいっそ「服飾研究」にまで走るのが本当だよ!服飾の「比較文化論」もおもしろいじゃん?
 と、思ったのだが‥「服装に正解はない」ということを主張するために、古代装束や世界の民族衣装にまで視野を広げるのも、カッタルく感じられてきました(^^; 何というか、最近この話題を連打して、自分でも飽きてきたというか、食傷気味‥(-_-;
 こんな本に出会ったお陰で、「そこまでやっても?」と逆に一気に歴史研究熱減退。

 ま、「過去」や「異文化」を知ることは、「今、自分に見えている範囲」で服装というものを判断する、ごく一般的な、大多数の(健全な)思考回路に対して、理論武装にはなるでしょうが、そもそも衣服は直感的なアイテムです、どんな理論を目にし耳にしたって「美しく見える」「変に見える」という感覚はさほど動かされないのではないかと思われ。歴史や異文化を視野に入れるのは、あくまでも自己満足の世界ですよねえ(遠い目)。
 これからも「歴史分析」欲は続くでしょうけれど、その事実を知らない人に対して「へぇ〜ボタン」を押してもらうのがせいぜいで、自分の着たいスタイルが好意的に受け入れられるかどうかとは、あまり関係ないことなのだ、という気がしています。

 現在の心境は、「僕の前に道はない、僕の後ろに道はある(by 高村光太郎)」ですね(-_☆
ラベル:着物 歴史
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2007年05月18日

『日本和装の挑戦』出版される

 私が着物を着られるようになるまでお世話になった無料教室の、そして各地で悪名高い(^^;、日本和装の社長の本が出たそうです。

nihonwasounochousen.jpg 『日本和装の挑戦』、IN通信社、1,800円(税別)。発売は今年2月27日です。“革命児・吉田重久が「着物業界の常識」を超える!”との副題がついています。
 著者は社長本人ではなく、評論家でラジオのパーソナリティの鶴蒔靖夫氏がインタビュー、取材を通してまとめたもの。社長が著者の番組に出演したのがそもそものきっかけだそう。成功した社長にありがちな「俺が俺が」本でないあたりが、何かと風当たりの強いかの社ならではかもしれません。

 日本和装無料着付け教室の修了生には、季刊誌「KOSODE」が送られてきます。その最新号の中で紹介されていたのでさっそくこちらで取り上げてみただけで、中身は読んでいません。アマゾンでちょっと読めましたが、社長の信望者がよさを強調して書いている風が読み取れました。
 「KOSODE」では、かの社長が、いかような考えで、いかにして日本和装を経営し、育ててきたかを語るコラムが連載されていましたので、例えば洋服業界から転進してきたことなど知っていることもありました。それを、改めて他人の口から、さまざまな取材資料で厚みを加えて出したもの、とお察しいたします。

 私にとって日本和装は「恩人」であり、また社長の理念、「着物という素晴らしい文化を絶滅させてはならない」という思い、「かつて母から娘へ伝えられた着付けは、無料でなければならない」という思想は全く同じ。本当ならば、(この本の著者のように?)諸手を挙げて賞賛したいところです。
 しかし、そうはできないほど、あまりにも胸痛む話を耳にしすぎました。また、私自身は「実害」はなかったものの、「皆が何のことを悪く言っているか」が理解できる程度の体験はしているのです。恩義を感じている私は、「苦言を呈するのも応援のうち」とばかり、カスタマーセンターへ、何度も何度も「建設的な苦情メール」を出し、何度かは直接電話でのやりとりもしました。それで何かが改善されたのかどうかは、分かりません。
 上場という華々しい成果の影には、膨大な怨嗟の声があることを、おそらくこの本には書いてありません(^^; 好意的に解釈したい私としては、無から始めた弱小企業が短期間で成長する影には、どうしてもひずみは生じてしまうものだ、規模が大きくなって体制が整った暁には「きれいごと」が初めて本当に実態に合ってくるものだ‥と信じたいものです。

 で、買って読むかというと、買いません(^^; 当該「KOSODE」の読者プレゼントに、この本も含まれているので応募してみます(爆)。袋帯や夏物バッグは、どうせ競争率高いだろうしね〜
ラベル:日本和装
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2007年05月06日

「和」の手引きマガジン・『助六』vol6

sukerokuvol6.jpg 男性の着物雑誌があることを発見しました。その名も『助六』。発見したのはすでに第六巻です。
 発行しているのは、二玄社書店。車(オタク)雑誌『CAR GRAPHIC』を出しているようです。『STILE』という男性向けファッション雑誌もあるらしい。どうもターゲットはちょっと屈折した(^^;お洒落にお金とエナジーを費やす「オトナの男」のようです。
 「和」文化の復興、男性着物熱の静かな高まりは感じてきましたが、ついに雑誌まで出たか(感慨)。しかも、目次など見るとなかなかよさげです。ついに一部の業界人(歌舞伎役者とか武道関係者)ではない、その他大勢の男性のための、楽しみの一環のお洒落としてのキモノが登場したのですね(しみじみ)。

 私がこの雑誌にハッとしたのは、表紙が松田優作だったから。実はだんなは松田優作のファンなのです(笑)。だんな曰く、松田優作は「女子供には解らない」そう(^^; どうも「男が魅力を感じる男らしさ」がある、同性のカリスマなんだそうで。付き合わされてNHKの「知るを楽しむ」松田優作特集を見せられましたが、語りのリリーフランキー氏を始め、熱烈な「信者」は少なくないようです。
 松田優作が男心を掴むのは、「父性」「ダンディズム」だと私は分析しました。「旧弊で威張った」オヤジタイプか「男か女かわからない」韓流ドラマ俳優タイプに二極分化して、真の「カッコいい男」像が見失われがちな現代日本。松田優作の「真の男らしさ」をキャッチした同性たちは、本能的に渇望したモデルを感じるのでしょうねー。
 そんな「男が認めるイイ男」が男着物のイメージ・リーダーとして使われている。心憎いぞ!>助六

 決してキモノが嫌いなわけではなく、平均以上に「ファッション」「衣服」には関心が高い夫。着物への開眼までは紙一重なのです(><; 聞いてみたら、この雑誌の存在は知ってました(@_@; 今までも、あの手この手で着物ライフに誘ってきましたがいまだ成功していない我が家。これが少しでも着物ライフへの扉になってくれれば‥(-人-) この雑誌、要チェックですφ(-_☆

 なおこの情報は、貴重な中年着物男子、大和多聞さんのブログよりいただきました。ありがとうございました!>多聞さん
ラベル:着物 雑誌 助六
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2007年04月30日

超ベストセラー和裁本『新きもの作り方全書』

 生協の宅配申し込みに和裁本があったので(こんなものまで宅配があるんですね〜 感心)ウッカリ申し込んでしまいました(><;

新きもの作り方全書 『新きもの作り方全書』、大塚末子著。文化出版局。ハードカバーの、デデンと厚い百科事典ちっくな教科書本です。
 なんと1972年初版、私の下にやってきたのは2006年の第43版!驚くべきロングセラーです(@_@; 著書は明治35年生まれ、勿論亡くなっています。が、平成10年まで生きていらっしゃいました。4つの年号を生き抜いています(尊崇)。

shinkimonotsukurikatazensho 003.jpgshinkimonotsukurikatazensho 002.jpgブツを見ずに内容紹介のみで購入しましたが、その網羅的な内容と豊富な図解にヨカッタと思う反面、あまりのレトロさに「これでよかったのか?」という不安も(^^; 載っている写真が古ーい!昭和の香り満点!物自体は紛れもなく新品なのですが、中身はまるで古本のよう。モデルのメイクが異様です(><; せめて、写真は改定の際に差し替えてもよかったんじゃないか?と思うのですが‥。
 ま、これだけ版を重ねている、ということは定評があるからでしょうね?(不安) それとも和裁教室などで「教科書」に指定されているとか?単に「他にましなものが登場しなかった」から??
 そんな昭和センスを楽しむのも一興‥と言いたいところですけど、シャレで購入するには分厚すぎる!和裁を自学自習しようという目論見には果たして適していたのか?(><; 和裁経験者の声を聞いたりしてもっと下調べ、比較検討してから購入すべきだったのでは?(汗)

 しかし「全書」と銘打つだけあって、内容は盛りだくさんです。和服の知識の基礎から、着付け、手入れ、産地などまで載ってます。和裁は、用具・基礎縫いから始まって、子供ものや下着はもちろんのこと、コートや丸帯まで網羅しているという充実ぶり。これで2,000円ははっきり言ってお買い得です。これ1冊あれば海外逃亡(?)しても、一生着物ライフには困らなそう。

 あとは、自分自身がこれをどこまで生かすかにかかっていますねA(^^; 精進します
ラベル:和裁 和裁本
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2007年04月16日

『さくらん』気に入った!

sakuran 003.jpg もうこのところ着物映画しか見に行ってないeribowです(^^; 先日の『さくらん』、ハマりました!
 もともとミュージシャン椎名林檎も漫画家安野モヨコも好きだったのよね。土屋アンナは名前は知ってたけどどんな女優かよく知らない存在だった。しかしもう一発で気に入りましたよ(笑)。安野モヨコの漫画のタッチをよく再現してるし(殴り合いとか(^^;)。

 これの前に見たのが『大奥』だから、どうしても対比して見ちゃいます。片や奥女中、片や女郎、社会階層の頂点と最底辺の両極でありながら、
・因習に縛られた牢獄
・女の園のドロドロ
・禁じられた命がけの純愛
が表向きの主題であり、ホントに描いているのは(ホントか?)
・豪華絢爛な着物
という構造がソックリ(^^; ま、着物を見る、という目的(?)のためには、ストーリーは添え物だからイイんだけどね(いいのか?)
 女性には、知的で気高く純潔な処女と、奔放で妖艶男を狂わす娼婦の両極への憧れが潜在していると思うんだけど、この両映画は同じ江戸時代を使って、ちょうどその両極を描いているな〜と感じました。きよ葉の野性的で直情なところ、男にモテモテのところ(笑)、密かに惹かれてしまったのは私だけではありますまい。
 着物は、ラメやら極彩色やら、時代考証を飛び越えて、自分が着るかどうかといったら勇気が出ない人が多いだろうけど、見る分には(笑)見ごたえ十分。着物自体というより、「背景」の色彩を遊んでいる、という感じも強かったですね。

 しかし、若干エロを前面に出したお話ゆえ、肝心の着物を脱いでしまって残念なシーンが多い(爆)。「あーっ、もっとその着物見たいのに〜」「あ〜また裸かよ〜」と内心舌打ちしてたのは私だけ?(^^;
ラベル:着物 さくらん
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2007年04月12日

漫画で楽しむ着物 その9 さくらん

 久しぶりの漫画紹介シリーズ。
 もうずっと前から書こう〜と思いつつずるずるしていた「さくらん」。
そう、オフで映画もみてきちゃったんだよね。ほんとは映画見る前に書くつもりだったのに・・・

さくらん.jpg 以前漫画シリーズ書いてたときに推薦コメントも入っていたし、ずっと気になっていたので買って読んだのはもう昨年のこと。

 安野モヨコさんの漫画は「ハッピーマニア」も「働きマン」も読んでいるけど(そういえば昔「ハッピーマニア」のヒロインのキャラにeribowが似てるという話もあったな)、実は画が少々苦手。ストーリーやキャラのノリはかなり好きなんだけど・・・

 ・・・が、この「さくらん」に限っては画がいい、と思った。安野さんの着物への愛が伝わってくる。多分、すごく思い入れて描いているのだと思う。お得意の「描き崩し」もあるけど、決めの表情と台詞、着物のたたずまいがばっちり決まってかっこいい!! 

 江戸時代の「前で結ぶ帯」もいいなあ。花魁の衣装ってすごく家事や仕事に向かない感じだけど(笑)、それがかえって浮き世ばなれしてていいんだろうなあ。

 映画に関しては、前半はあまりに原作に忠実で意外だった。原作ファンの期待を裏切らない映像だったと思う。土屋アンナさんはヒロインとしてかなりいいセンいってるし(台詞はちょっと・・・だけど雰囲気はばっちり)着物の美しさも十分楽しめる。コスプレ・ゴスロリ着物だから「正当派着物」を愛する人には受けないかもしれないけど。

 ただ、ストーリー展開のテンポと後半の映画オリジナルになってからの展開はもうひとつ。漫画の続編があの展開のママだったらちょっとがっかりかも。要素詰め込みすぎでいまいち感情移入しにくかったせいかもしれないけど・・・

 とはいえ、花見モードにはばっちりはまる展開になっていたな。ちょっとベタなくらいが桜には似合うね。エンディングは絶対ハッピーエンドじゃあないと思うけど、その危うい感じも含めて桜がよく似合う。

 あれれ、漫画の話だか映画の感想だかわからなくなってしまった・・・
posted by mizuho at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月15日

七緒、おそるべし

七緒vol9『七緒vol.9』が出ています。書店でぱらぱら立ち読みしましたが‥うーん、毎度感心。

 メイン特集は、「収納」と「結婚式のコーデ」。皆が悩む収納、しばしば「教えて下さい」と話題になる「結婚式着物」。ツボを押さえた話題ですねえ。
 憧れの「桐箪笥」、本当のところはどうしたらいいの?押入れ収納や畳紙のこと。最近本当に多くなった「カジュアル結婚式」や「二次会」でのコーデ。正統派着物では一つしかなかったQ&Aが、現在では多様化し、正解がなくなってしまったからこそのお悩みが、掬い上げられていると感じました。

 毎度、センスにも感服。古典的だけど若々しく、きちんと感がありつつ肩の力が抜けていて‥ホントこの路線はどうやって作ったのかしらん?うーんとマーケティングしたのかしら?センスのよいスタッフで固めたのかしら?
 「お嬢様/奥様/大奥様」のものだった着物が、『七緒』では「お姉さん」のものになっている。料亭や老舗旅館が、カフェに取って代わっている。絶妙なカジュアルダウン。
 その割に、現実の私にはそこはかとなくハイグレードなんだけど(^^; その「すこうし背伸びした」風味が、またたまらないのかな(笑)。

 実はまだ1冊も購入したことないんだけどね(^^; 毎号揃えても損はないわね(-_☆
posted by eribow at 18:15| Comment(9) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月04日

『きものであそぼText Book』

 当ブログのタイトルは「着物遊び」ですが、『きものであそぼ』という本があることを知りました。貸してくれた友は「ここをヒントにしたのかと思った」と言っていましたが、恥ずかしながら初見でした。
 シリーズ数冊ある中の1冊。2003年初版だから、もう4年も前になるのね。私の着物ライフスタートにほんのちょっと先立っています。

きものであそぼ 『『きものであそぼText Book 疑問と悩みをまとめて解決』遠藤瓔子著。1,575円。

 お勧めの本ということで、期待して読んだのですが‥うーん。アマゾンの書評を見ても「辛口」という感想は共通しているようですので、私だけの主観でもないのかな。
 何かね、初心者にはキツいかも。タイトルや取り上げている内容(着物の畳み方とか)は、着物初心者向けのような気がするのに、「こんな常識も分からないのか、馬鹿者」という論調が連打されるのは、私はどうも‥(弱気)。「ちょっと考えれば分かるでしょ?」と書かれても、分からないです!(叫)
 途中から、「ははあ、著者はけっこう年上だな」と気づきましたが、1931年生まれ、60代。やっぱりね。そして、『塀の中』の安部譲二の元妻ということが明らかになって、ちょっと納得(^^; 元極妻が甘いわけないのだ(汗)

 まあ、そういう厳しさを割り引けば、私のように着物界の概要が見え始め、ほぼ一人でお買い物もおでかけも平気になった「中級者」には結構面白いしためになる。「へー知らなかったA(^^;」という知識をこっそりメモメモしたりして。
 赤い椿の帯が白い菊に変化した怪現象は実話?(震) 恐すぎます〜(><; 美しい姿勢のコツは、ちょうど『大奥』で主人公の仲間由紀絵の姿勢がまさにそう!だったのを思い出させて、納得。
 シリーズで何冊も出ていますし、サークル的な活動、ボランティアの着付け、など、着物ライフ普及活動の貴重な先駆けでもありますし、もうちょっと知ってみたい方、という気がしました。

 貸して下さったのは、着物友・つむパンさん。何かショボい感想文でごめんね(^^; どーも「粋」とか「美意識」が表に立ってしまうと、タジタジとなってしまうようです(/_;)
 こういう「着物」と「遊び」を結びつける思想の先駆者のお陰で、今の私があるのかも!と思うと、名前の偶然の一致(^^;以上に、つながるものを感じますね〜
posted by eribow at 23:29| Comment(3) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月01日

『大奥』着物レポ

 やっぱり観に行っちゃいましたよ〜『大奥』!予告編に目が釘付けになって以来、着物仲間のブログでもポチポチと話題を見かけ‥水曜レディースデー1,000円の誘惑に負けました(^^;

 語りどころはいろいろあるんですが、

1.着物が豪華だった
 そりゃあもう皆さんコレを見に行ってるわけで(笑)。1着1着が途方もないお値段と思われるのに、大奥女中勢ぞろいのシーンなんか圧巻ですよ。着物素人でも「ウワ〜高そうな着物!」と映るでしょうが、多少とも着物を齧った現在の目で見ると、高そうさひとしお(^^;;;
 でも、着物観察の楽しさは、『春の雪』、『犬神家の一族』旧作(1976年版)の方がよかったな〜。やっぱり、あまりにも非現実的だからでしょうか。衣装を超えて、「時代劇のセット」の一部に感じられちゃうのかもね(感慨)。

2.水濡れにハラハラ
 歌舞伎鑑賞の桟敷席で、主人公・絵島が注がれた酒を取りこぼすシーン。出先の船上でにわか雨に遭い、急いで蓑笠を身につけるシーン。豪華着物に意識は集中、キャー絹物が濡れちゃうよ(><; と心の中で大焦り。
 実際に撮影はどうしたのかしら?こぼすと見せかけて、映ってない部分にたらいが用意してあって酒(実際は水)をキャッチしてるのかな?雨のシーンは、手前にシャワーをかけて、人物のいる場所は実は濡れてないんだろうな?と、そこだけやたら撮影技術考察モードに(爆)。
 きっと着物を着てなかった頃はそんなこと思いもかけなかっただろうなー(^^;

3.屋形船、いいねえ♪
 絵島が新五郎と逃避行して初めて結ばれる屋形船のシーン。同じ屋形船でもさ、今は隅田川にしても横浜みなとみらいにしても、周りはビルの林立、コンクリートの護岸でしょ。葦が生い茂り、柳の枝が水面に落ちかかる、草いきれや土のにおいまで漂ってきそうな、江戸時代の屋形船、いいなあ(;_;) 灯りだって、電灯じゃなくて蝋燭?行灯?でしょ?舟も、ガラスも金属も使われず、窓には障子。江戸の夜の闇は、今よりずっと濃かったでしょうねえ。
 一艘の舟に、恋した男と2人きり。絵島は死んでもいいと思ったことでしょう。私もそんな屋形船に乗ってみたいよ!!!(吼)

4.歌舞伎座、いいねえ♪
 形は今もあまり変わらない歌舞伎座。それでも、電気も動力もない、鉄筋もガラスもない、もっとこじんまりした「小屋」チックな建物が、グっとくる。お客さんの掛け声(何て言うんだっけ?)も、当時の「日常語」だものねえ。幕間の弁当売りもイイね!
 何だか歌舞伎が見に行きたくなっちゃいます(笑)。

5.江戸時代の日本を世界に知らしめる作品?
 殿中から下々まで、当時の風俗がふんだんに描かれています。物売り、社寺への参詣、病気平癒の加持祈祷、水上交通、祭り、花火、拷問まで‥。外国人が作った『ラストサムライ』や『SAYURI』、敢えて時代不明、ボーダーレスな演出の北野武の『座頭市』は日本人なら誰でも「ホントはこうじゃないよ!」と言いたい部分が多いですが、『大奥』は忠実ね。
 物語としては面白く、役者陣の演技が素晴らしく、国を超えて楽しめる秀作になっていると思いますから、これが世界に出てナンチャッテ日本映画(^^; を中和してくれるといいなあ。と思いました。

 さて、私は、カテゴリ分けこだわってて、1記事には意図的に1ネタしか書かないようにしてるので、
6.役者着物と火消に萌え〜♪
7.絵島の金魚着物の意味とは?
については、別立てで!(続く)

※ところで、お客さんは見事に「おばさん」ばっかりでした(爆)。
posted by eribow at 15:35| Comment(3) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月25日

『犬神家の一族』着物考

 先日観に行った、映画『犬神家の一族』新版、劇中着物レポです。

 実は、観に行く前の週、前作の犬神家を「予習」しました(笑)。平日だと夜あまり時間がないから、30分ずつ4回に分けてビデオ見たのです。熱心だねえ(大笑い)。
 勿論、私が一番ジックリ観察したのは着物たち。松竹梅の奥様三姉妹の着物は、たぶん大島紬か、どことなく高そうな小紋。松子お姉さまが一番重々しく、竹子がそれに次ぎ、梅子が一番若やかで軽やか、と身分の違いを描き分けているように見えるのが面白かった。
 不思議なのは帯。色彩が暗く映しているからよく分からないんだけど、何だか金っぽい帯。いくら大金持ちだからといって、普段着にしちゃあ随分重いなあ??と興味深く観察していました。
 珠世のお嬢さん着物は、クラシカルで可愛かった。特に臙脂?のの色合いがよかったなあ。でも、佐武の通夜でもその可愛い着物のままで、あんな赤っぽいのでいいのかなあ?とか。
 遺言状開封のシーンで、一族総出で5つ紋付でズラリと並んだ場面、その「重さ」の意味が分かって、紋の意味が分からなかった時より何倍も面白かった。現代では、結婚式以外では一般人はほとんど縁がないよね<5つ紋

 さて、今回の着物たちは、あれっ?というくらい普段着っぽくなっていた。松竹梅三姉妹の着物は、地味っぽい大島っぽい紬に。なんとなく私の持ってるのに色柄が似てるような気がして、嬉し恥ずかし(爆)。
 帯が、普通になっていた。うんうん、こっちの方が常識的かも‥と思う一方、張り切って金帯締めていった身としては、もうちょっと不必要にゴージャスであってほしかった気も(笑)。
 珠世は今回銘仙になっていた(@_@; 銘仙っていうと、普段着度高いよねえ。谷崎文学の中では「女中」を表すコードとして登場していたから、前作と比べて随分「格下」になっているんじゃないだろうか?でも、その銘仙がめちゃめちゃ可愛い!いかにも‥な紫のは、アンティーク着物好きのハートわしづかみ(笑)です。珠世の着物だけで言えば、私は今回の作品に軍配。
inugamike.JPG
 松嶋菜々子、実年齢30オーバーで「お嬢さま」の役をやるなんて‥と見る前は懸念してましたが、どアップの顔写しも、雰囲気も、どうしてどうして健闘していました。イヤー立派!着物も似合いまくりですねえ(感涙)。「お嬢様着物」のイメージリーダーとして、今作品は長く史上に残るでありましょう。

 そして、上映前のCM、『大奥』。この作品それまで知らなかったのですが、もう観に行きたくてタマラナクなりました(笑)。 
 中身はいろいろ言われてますが、着物を着る口実として、『犬神家』どうぞ皆さんご利用下さい!男性の羽織袴にも(笑)。
posted by eribow at 21:02| Comment(2) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月09日

宇野千代さんも半幅派?!

 作家宇野千代さん、といえば長らく「恋愛遍歴の人」という印象だった。ドラマ化された『生きていく私』のインパクトが強かったせいか・・・着物に興味を持ち出してから、着物の達人としての一面が初めて見えてきた。

宇野千代さんの本.jpg ファッション雑誌の編集をし(『きもの読本』も出していたのね・・・)、着物のデザインもし、店も持ち・・・今見ても斬新なデザインはなかなか素敵だ。
 ちょっと前に買った『宇野千代 きもの手帖』もすごく面白かった。先日の「きもの日和」にも通じるような、自由さと創意工夫。読んでいてすっかりファンになってしまった。これが50年前に書かれた文章とは! 今読んでも何の違和感もなく、むしろ新鮮。

 で、この中に「細帯のすすめ」が何度も出てくるのだ。外国で「どうして背中にクッションを背負っているのか」と聞かれたことをきっかけに、お太鼓にこだわる必要はない、と半幅帯の提案を始める。「帯は細帯になっていきます」というタイトルは、当時はきっとセンセーショナルだったんだろうなあ。

 もちろん、お太鼓を否定しているわけではなく、お太鼓まわりのおしゃれの提案もたくさん。それにこの本、実は「お金かけずに着物遊び」を提案する本なのだ。「おしゃれをするのには金がかかりません、と断言できます。金ではないとすると何が必要なのでしょうか。それは創意と工夫なのですね」・・・そうそう、そうなんだよね!
 
posted by mizuho at 22:24| Comment(2) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月25日

『白洲正子のきもの』

 白洲次郎がブームなのだという。「もともと白洲正子の夫として知られていたけれど‥」というフレーズに度々出会い、まだ読んだことがなかったので、遅まきながら白洲正子の世界へ足を踏み入れてみることにしました。

白洲正子のきもの 図書館で借りた『白洲正子のきもの』。新潮社。ご本人の本からの引用と、嫁がれた娘さんほか数人のエッセイ。
 大判の写真本で、これでもか!というほどたっぷりご愛用の着物たちが並んでいる。「上流」の生まれ育ちと、骨董の収集で鍛えられた審美眼で選び抜かれた、美術工芸品の着物たち。アマゾンのレビューにあった「大人の絵本」という表現がぴったりだなあ。
 無地、縞、格子を至上のものとし、紬や木綿に偏った揃えは、まさに「カッコいい」。彼女に心酔し、陰に日向に影響を受けてる女たちの層が存在するのも分かる気がする。
 彼女が能好きだということも知って、ちょっと嬉しくなった。実際に、能装束をイメージした着物も作って、着用した写真も載っている。

 生き方もカッコいい。ダンディでインテリゲンチャな夫と結ばれ、子供を生み育て、鶴川(行ったことあります。すごい「田園」)に住み、銀座で働き、夜な夜な文士達と飲んだくれ(←これが一番羨ましいのかも)、潤沢な経済力を持ち、美的な無駄遣いにつぎ込む‥ある種の欲張り人種(私を含む)には憧れの人生ですね。
 読んでる方にしてみれば「今頃?!」でしょうけど(^^; 白洲正子、もっと知りたくなった。『きもの美』あたり、読んでみたいなあ。全集に入ってるようなので、また図書館チェックチェックです♪
posted by eribow at 15:43| Comment(3) | TrackBack(1) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月24日

『きもの、着ようよ!』

きもの、着ようよ! 図書館で和裁本を借りた際、平野恵理子さんの『きもの着ようよ』もついでに何となく借りてきました。筑摩書房。

 これが、ちょうどこんな知識がほしかった!というレベルの基本をざーっと一渡り解説してくれる、実に便利な教科書だということを発見しました。ほとんど着物の知識ゼロ、でも、とにかく何でも知りたい(笑)という人間には好適。
 着物を着るにあたって、まず「パーツの名称からしてあんまり分からない」ということを、よく分かってますね〜(^^; 私、衣紋(えもん)って知らなかったもん。今じゃ偉そーに、「衣紋は思い切って抜いた方がスキ♪」なんてしゃあしゃあと言ってますが(笑)。
 網羅的な知識、っていう所が、勉強家(ホホホ)の私の感性には合ってますね。

 実は、以前からよく書店で見かけていて、気になってはいました。でも、きくちいまさんの『着物がくれるとびきりの毎日』を、着物との出会いを生んだ運命の一冊として熱烈に愛好していたため、ほぼ1年後に出版されたこの本に対しては、「真似っこ?」疑惑を抱いていました。ほのぼのタッチのイラスト、優しい中間色を使ったソフトカバーの装丁、初心者に向けて着物ライフを勇気づける発言‥とどれもきくちいまさんの「柳の下のどじょう」じゃないの?!って。
 しかし、これ以前にも着物本を書いていらしたんですね(~_~; 勝手な思い込みで(調べもせずに?!)疑っていてスミマセン‥(反省)>平野さん 嗚呼、もっと早く読んでいれば‥(後悔)。

 私にとって『とびきりの毎日』が着物観をひっくり返す意識改革の書だったとすれば、『着ようよ!』は人にも勧められる好適な入門書、という感じかな。
 良書、ということに素直に脱帽。
posted by eribow at 23:46| Comment(2) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月17日

漫画で楽しむ着物 その8

 いつまで続くか、漫画シリーズ。今回は、このシリーズ始めたときに、何人かにコメントで推薦していただいた『雨柳堂夢咄』。結局漫画文庫で出ているだけ買って(半分は古本)読んだ。

雨柳堂夢咄.jpg 前から気になってはいたんだけど、期待通りの面白さ。骨董屋が舞台で、骨董にまつわる人々と骨董そのものに宿る霊(もののけ)が織りなすドラマ。私は能には不案内だけど、能に関連のある作品が多いみたい。読んでみる?>eri

 時代は大正かな? そのへんははっきり描かれないのでよくわからないんだけど、登場人物はかなりの割合で着物。ただ、主人公というか狂言回しの「蓮」(表紙の男性)はなぜか妙な黒服を着ていることが多い。これって「黒子」ってイメージなのかな。でもたまに和服姿で出てきて、これがかなり色っぽい。そうだ、少女漫画でこれだけ色っぽい「男性和服姿」が多いのは珍しい気がする。蓮以外の男性キャラはかなりの率で和服だし。やっぱりeriにおすすめかも!

 『百鬼夜行抄』と通じるところが多いなあ、と思っていたら、同じ雑誌に連載されているのね。画のテイストは違うけど、こちらも美しい着物を堪能できる。怪奇ものではあるけどこちらは怖くはないかな。もののけたちも怖いというよりは愛らしいキャラが多いし。

 読み始めは「蓮」のキャラがあまりに落ち着いてて、かっこいいけどいまいち人間味がないなあ、と思ってたのだけど、何冊か読むうちに、そうか、蓮って感情移入すべき主人公ではなくて「黒子」なんだ、と納得。その分、まわりのキャラが立っていて、じーんとするストーリーが多い。和の世界を堪能できるいい作品だと思う。出会えてよかった。佳珠さん、コロコロさん、ありがとう!
posted by mizuho at 23:16| Comment(9) | TrackBack(1) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月12日

漫画で楽しむ着物 その7

 大和和紀さんのイメージが強くなった『紅匂ふ』だけど、竹宮恵子さんにも『紅にほふ』という作品がある。実はアマゾンで「紅にほふ」と検索していて偶然発見したんだけど。

紅にほふ.jpg そしてこちらも芸妓の話。・・・なんだけど、こちらは時代が大正末期、しかも舞台は満州(途中から引き上げて日本)。一旗あげようと満州に渡った芸妓に育てられ、満州で芸妓になった少女と取り巻く人々の物語。芸妓修行をして一本立ちするが、戦争に巻き込まれ・・・という骨太大河ドラマである。

 竹宮惠子さんといえば「風と木の詩」や「地球へ・・・」みたいなファンタジーのイメージが強くて、こういうドキュメンタリーぽいのも描いてたんだ・・・とびっくり。主人公のモデルはご本人の叔母さん。身内を取材して描いただけあってすごいリアリティ。実は私の母も満州生まれなので、なんだか身近に感じて一気に読んでしまった。

 着物を楽しむ、というには重たいストーリーだけど、芸妓の着物姿はとても美しく(ポーズなどもとても色っぽい)、見ごたえあり。下働きの普段着着物や男性の着物もよく描かれている。着物が出会わせてくれた名作、である。

<eribowのコメント>
 うわぁ〜、mizって「本読み」なのは知ってたけど、こんなに「漫画読み」だったとは知らなかったよ〜A(^^; 付き合い長くても、まだまだ知らないことあるんだねえ(新鮮)。兎に角、このジャンルは任せた(笑) 『はいからさん』は全巻持ってるけど!
 
posted by mizuho at 22:49| Comment(3) | TrackBack(0) | おすすめの本・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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